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Gear

モノ選びのプロ
ハイロック的キャンプギア10選

アートディレクター

ハイロック

2022.9.13

特に男性に多いと思うが、「ギミック感」や「ガジェット感」に魅了される人は多いだろう。小さい頃にお母さんに「また同じようなものを買って!」と叱られた記憶も新しい。

キャンプ好きの中にもそんなギミック感やガジェット感に惹かれ、キャンプギア収集にハマり、後戻りができない人も多いはず。

今回出演いただいたハイロックさんは、A BATHING APE®のグラフィックデザイナーを経て独立し、ハイロックデザインオフィスを立ち上げ、現在はグラフィックデザインを主軸とし、ロゴ制作・キャラクター制作・空間デザイン・プロダクト制作など幅広いデザインワークを行っている。

デザインワークを生業とする一方で、自身のモノメディア「HIVISION」を運営し、雑誌やウェブマガジンなど各所でデザインに優れたモノや最新のガジェットを発信している、モノ選びのプロだ。

今は本業が忙しいため更新が止まっているそうだが、Youtube「HIVISION」もモノについて自身が動画で語る、面白いコンテンツだ。

ハイロックさんは2週間に1度はキャンプに行くという生粋のキャンプファン。世の中の数々のモノを発信してきたハイロックさんのキャンプギアとは、はたしてどのようなものだろうか。

今回、手持ちのキャンプギアの中から4〜5点紹介いただくよう依頼をしたのだが、結果、10点ものギアをピックアップしてもらった。

どのキャンプギアもハイロックさんの感性を感じることができるモノだったので、10点すべてを紹介することにした。

ぜひともハイロック的モノ選びのコツをみなさんにも学んでいただきたい。

Chapter

  • 01.

    ハイロックとキャンプとモノ選び

  • 02.

    誰でも買うものを自分流に使う。

  • 03.

    1枚の食パンで作れるのが発明なんです。

  • 04.

    でかいフィッシュアイレンズを取り付けるのがかっこいい。

  • 05.

    この時代のコールマンは抜群にかわいい。

  • 06.

    偶然見つけたカモ柄のミニクーラーボックス。

  • 07.

    基本的にMSRのツールは大好物なんです。

  • 08.

    これはもう芸術品。三角形のケースに収まるのも美しい。

  • 09.

    自分にとっては株やゴールドと同じ、投資でもあります。

  • 10.

    これはもう見たまんま。

  • 11.

    終わりに。HIROCKのキャンプ心に火がつく瞬間とは。

特に男性に多いと思うが、「ギミック感」や「ガジェット感」に魅了される人は多いだろう。小さい頃にお母さんに「また同じようなものを買って!」と叱られた記憶も新しい。

キャンプ好きの中にもそんなギミック感やガジェット感に惹かれ、キャンプギア収集にハマり、後戻りができない人も多いはず。

今回出演いただいたハイロックさんは、A BATHING APE®のグラフィックデザイナーを経て独立し、ハイロックデザインオフィスを立ち上げ、現在はグラフィックデザインを主軸とし、ロゴ制作・キャラクター制作・空間デザイン・プロダクト制作など幅広いデザインワークを行っている。

デザインワークを生業とする一方で、自身のモノメディア「HIVISION」を運営し、雑誌やウェブマガジンなど各所でデザインに優れたモノや最新のガジェットを発信している、モノ選びのプロだ。

今は本業が忙しいため更新が止まっているそうだが、Youtube「HIVISION」もモノについて自身が動画で語る、面白いコンテンツだ。

ハイロックさんは2週間に1度はキャンプに行くという生粋のキャンプファン。世の中の数々のモノを発信してきたハイロックさんのキャンプギアとは、はたしてどのようなものだろうか。

今回、手持ちのキャンプギアの中から4〜5点紹介いただくよう依頼をしたのだが、結果、10点ものギアをピックアップしてもらった。

どのキャンプギアもハイロックさんの感性を感じることができるモノだったので、10点すべてを紹介することにした。

ぜひともハイロック的モノ選びのコツをみなさんにも学んでいただきたい。

ハイロックとキャンプとモノ選び

2週間に1度はキャンプに行くハイロックさん(右)。気の知れた仲間と行くことが多いそうだ。

僕らの世代は多くの人が子供の頃のキャンプは経験していて、今のキャンプは、大人になって始めた全く新しいキャンプ体験でしょう。

僕も大人になって始めたので、その市場やツールはだいぶ成熟していて、すでにいくつかの「かっこいい」がこの市場にはあって、いやでも誰かのスタイルを真似るような形になってしまいがちです。僕も最初は雑誌を見て、一流品ばかり買ったり、ウルトラライトに憧れてそればっかりになったり、自分のスタイルでは無かった。

そんなことを何年もやっているとそこに違和感や気持ち悪さを感じて、最近では自分の好きなように買うようになりました。

スタイルもごちゃまぜ。

これっていうのは自分がアトリエや住まいを作るコンセプトと同じで、自分が好きなように、居心地の良い空間、気持ちのいい行動を作るためのツールを選んで買っています。

ハイロックデザインオフィス。モノがずらりと並ぶ。

キャンプ道具を買う場所も同じ。最初はキャンプ道具屋とかスポーツ道具店で買ってたんだけど、今では逆にそこから離れたところから探し始めます。お皿だったらキャンプ道具のお皿を買うんじゃなくて、IKEAに行ったり、無印にいったり、普通の雑貨屋で買ったり。

キャンプ道具屋でモノを買う時点で人と一緒になる。それでも全然いいんだけど、僕はキャンプ道具を買い込んでいくにつれて、それがだんだんつまんなくなってきちゃって。そこから離れて買うことが一番楽に人と差をつけられる。ひねくれもんの考え方ですよね(笑)。

でもファッションが好きな人ってみんなそうなんです。
人と被ることが一番ダメっていうこと。

あと、ひとつ言えることは僕はよく調べてから買いますね。
必要に迫られる前に買っておく。そうなっちゃうとどうしても買うモノが限られてしまう。なるべくそれを防ぐような先回りの仕方をします。

誰でも買うものを自分流に使う。

スノーピークのタープポール。

王道のブランドなんだけど、赤とシルバーを入れ替えバイカラーにして使うのが自分流です。当たり前のものでも工夫することでそれが自分流になる。

タープポールって差をつける場所がないので、なにかできないかなと考えた苦肉の策が、2色買って互い違いに使う。シルバーと赤のポールを買って、1本ずつ入れ替えて使っています。

赤とシルバーのポールを入れ替えて、バイカラーのポールが出来上がり。

1枚の食パンで作れるのが発明なんです。

4w1hのホットサンドメーカー。

通常のホットサンドメーカーは正方形で、1枚1枚でサンドするんだけど、これは1枚の食パンを半分に折って焼けるから、食べるのもブリトーみたいに食べれるのがいいのと、奇数枚数ずつ焼けるのも無駄が出なくていいところ。

僕は朝起きてからの撤収カウントダウンをゆっくりしたいから、前日の残りものを食パンに挟んでこれで焼いて、朝食はさっさと済ませます。

なんと言っても1枚のパンで済むというのがこのギアの良い点だ。女性や少食の人にとってもパン1枚が案外丁度いい。

でかいフィッシュアイレンズを取り付けるのがかっこいい。

富士フィルムのFine Pix XP50 魚眼レンズ改。

APE時代にタケイ・グッドマン氏から学んだ嗜好のひとつなのだけど、カメラにはでかい広角やフィッシュアイのレンズを取り付けるのがかっこいい。
レンズとカメラが1世代違いなんだけど、個別のデザインがかっこよくて無理やりハメて使っています。

防水だし壊れてもいいんでキャンプ用、大自然用。ヒップホップのジャケみたいに魚眼でとれて面白い。

もともと原宿の文化の中で、魚眼で撮るのが流行っていて、スチャダラのPVとか撮っているタケイ・グッドマンの魚眼の映像作品に僕らは憧れた世代。その敬意を評して、グッドマン・スタイルって言って使っています。

この時代のコールマンは抜群にかわいい。

コールマンの70年代のクーラーボックス。

これもハイテクとかウルトラライトで攻めていたものが、原点に戻ってきたっていうモノ。70年代の成長期におけるアメリカはみんなこぞって車買ったりキャンプ行ったりしていて、この年代のコールマンとかってそれをすごく象徴していて、でかくてレトロでかわいいんですよね。

ファッションでも新しいナイロン素材やGORE-TEX® ファブリクスとかももちろん買うし好きなんだけど、結局はデニムに戻る、みたいな感覚。ただ、保冷力とか全然なくて役立たずですけどね(笑)。

偶然見つけたカモ柄のミニクーラーボックス。

IGLOOのミニクーラーボックス。

ヒマラヤスポーツかどこかで半額くらいのセールになってて「これヤバい」と衝動買いしたクーラーボックス。なんとも言えないカモフラージュ柄になってるんだけど、いかにもアメリカの出来がいいんだか悪いんだかっていうモノ。

このサイズのクーラーボックスがすごい好きで、キャンプに限らずちょっとドライブに行くときとか車に積んどいてピクニック系にも使います。自分の横に置いてサイドテーブルとしても使う。ソロキャンプだとこれだけで十分です。

ステッカーも取っちゃうと何のことか分かんないだろうと思って「森の中でハンティングで使いましょう」っていう唯一の手がかりは残しています(笑)。

基本的にMSRのツールは大好物なんです。

MSRのハンマー。

基本的にMSRのツールは大好物なんですが、そればっかりになっちゃうと、カッコがよくなりすぎちゃうので、買うのを我慢します。
ただ、このハンマーだけはこれを上回るものがないのでこれを使う。他のハンマーも持ってるんだけど、やっぱこのデザイン性に勝てるものはないっていうモノ。

あと、立てられるところも好き。ハンマーってどこいっちゃったか分かんなくなるんだけど、こう立てておくと遠くからでも目印になって見つけやすい。ペグも同じ理由でコールマンの赤で目立つものを使ってます。

垂直に立つので遠くからでも見つけやすい。

これはもう芸術品。三角形のケースに収まるのも美しい。

MSRのストーブ(日本未発売)。

これ、めちゃくちゃカッコいいんですよね。造形の美しさはもう芸術品。
三角形のケースにピタっとハマる収まり方も美しい。
使っていても全然便利だなっていう。最低限の機能も果たすし持ち運びもちょうどいいし大好きなギアです。

日本未発売ってことなんだけどアマゾンの並行輸入で購入。
今はもう廃番になっているので少し買いづらいかもしれません。

自分にとっては株やゴールドと同じ、投資でもあります。

コールマンの200A。

もちろんキャンプ道具っていうのは間違いないんだけど、自分にとっては株やゴールドと同じように投資として持ってるモノ。今は7台持っていて、状態がいいものを見つけると買い足しています。

200Aはとにかくデザインが研ぎ澄まされてるんですよね。自分の美的感覚のなかで、結構これは究極系かなと思っていて。新品ももちろんいいんだけど、このコールマンのロゴになってるこの200Aの美しさはない。ただ、火の調整がピーキーすぎていつもサブとして持っていきます。

良い状態の200Aを見つけるたびに買い足してるという。気づけば今では7点に。

これはもう見たまんま。

スノーピークのぶたの蚊取り。

これはもう見たまんま。デザインというのは説明がいらないのが一番いいんですよね。
この辺って東京の高層マンションと違って、蚊がよくでるのでリアルに蚊取り線香を使うんです。田舎には蚊取り線香文化っていうのものがあって。僕も日頃からそのアンテナが立っていて、常に探してるんですよ。

キャンプに行くときに探していたら、スノーピークがいちいち格好よく作ってたんで(笑)。

うしろから見るとこうなっている。

Kickstarterで注文して、忘れたころに届いたもの。

DiFOLDの折り畳める水筒。 Kickstarterはよく利用しているんだけど、自分が選ぶものって変なものばっかりなので大体成立しないものが多いんです。
これも成立しないものかと思っていたら、1、2年くらい遅れて届いてきて。注文したことをすっかり忘れてました(笑)。

保冷機能とかはなく、小さく折り畳めるだけの水筒なんだけど、
小さくなるっていうところに特別惹かれたわけじゃなくて、小さくなるという機能を持たせたデザインがかわいく見えたっていうモノ。
機能として持たせた折れ曲がるところのくぼみがデザインとして柄になっているじゃないですか。

あと、ちゃんとしっかり立つんですよ。そこもまたエラい。

一見模様のように見える窪みが折り畳まれる部分だ。商品名も「Origami Bottle」という。

終わりに。
HIROCKのキャンプ心に火がつく瞬間とは。

僕にとってキャンプって「現実逃避」かなって思っていて。
普段の生活じゃないことをする生活がキャンプかなって。

以前は東京に住んでいたんで、都会から離れて山にいくっていくのがキャンプだったんですけど、今はもともと田舎にいるんで。
だから場所で現実逃避っていうのはもうないんだけど、今の僕にとっては、日々忙しいから忙しくないことをするっていうのがキャンプだと思ってますね。

僕がキャンプ心に火がつくときっていうのは、いっぱいあるんだけど、やっぱり無になりたいときかな。

無になって何にもしないことができるっていうのもキャンプならでは。家にいたりホテルを使う旅だったりすると、結局やれることがやれちゃうんで。メールを見ちゃったり、スマホを眺めてみちゃったり。 それだと色んなことができちゃうんで現実から逃げられないんだけど、荷物少なめでキャンプに行って自然の中にいると、そういうのが無になりますよね。

アパレルブランド「A BATHING APE®」のグラフィックデザインを経て2011年独立。20年に渡り東京・裏原宿の一大ブームの渦中で過ごし、ストリートカルチャーから学んだ遊び心を活かしたロゴ、グッズ、アパレルデザイン、空間デザインなどその表現は多岐に渡る。デザインワークを生業とする一方で、自身の情報サイト「HIVISION」を運営し、目利きセレクターとして雑誌やウェブマガジンでの連載をはじめメディア各方面にグッドデザインアイテム、最新のガジェットを紹介。著書に『I LOVE FND ボクがコレを選ぶ理由(マガジンハウス)』。

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