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Campsite

美しい森のガーデン「ANOTHAPLACE」で
四季の移ろいを感じる

キャンプ場

ANOHAPLACE

2022.12.20

あなたにとってお気に入りのキャンプ場はありますか?

ソロやカップル、夫婦やファミリーでも。
大切な人と大好きなキャンプでのんびり過ごしたい時に「ここに行けば間違いない」。そう心に決めているキャンプ場があると安心だったりします。

ANOTHAPLACE(アナザプレイス)はキャンプ場予約サイトには載っていなく、ホームページもなく、電話番号も分かりません。

ただ、SNSを見ていると色々な人が投稿していて、なんだか雰囲気が良さそう。
そして「あの人、またアナザに行ってる!」と、リピーターも多そうな、どうやら素敵なキャンプ場のようです。

Instagram以外では特に情報もなく、口コミを中心に広まった、一度利用した人はお気に入りにブックマークするほどのキャンプ場。

今回、滅多に取材を受けていないオーナー夫妻にお話を伺い、ANOTHAPLACEとは一体どんなキャンプ場なのか、キャンパーを虜にする魅力について迫りました。

オススメの季節はいつなのか、紅葉の見頃は?
行ったことがないんだけどルールは厳しいの?

あなたのそんな疑問に答えるべく、謎多きキャンプ場を丸裸にしていきます(笑)。

Chapter

  • 01.

    モミジの木一面のキャンプ場、ANOTHAPLACE

  • 02.

    ANOTHAPLACE圧巻の紅葉景色

  • 03.

    景色が広がる、冬の枝振り

  • 04.

    通が好む季節、ANOTHAPLACEの新緑

  • 05.

    ANOTHAPLACEで落ち着いた時間を

あなたにとってお気に入りのキャンプ場はありますか?

ソロやカップル、夫婦やファミリーでも。
大切な人と大好きなキャンプでのんびり過ごしたい時に「ここに行けば間違いない」。そう心に決めているキャンプ場があると安心だったりします。

ANOTHAPLACE(アナザプレイス)はキャンプ場予約サイトには載っていなく、ホームページもなく、電話番号も分かりません。

ただ、SNSを見ていると色々な人が投稿していて、なんだか雰囲気が良さそう。
そして「あの人、またアナザに行ってる!」と、リピーターも多そうな、どうやら素敵なキャンプ場のようです。

Instagram以外では特に情報もなく、口コミを中心に広まった、一度利用した人はお気に入りにブックマークするほどのキャンプ場。

今回、滅多に取材を受けていないオーナー夫妻にお話を伺い、ANOTHAPLACEとは一体どんなキャンプ場なのか、キャンパーを虜にする魅力について迫りました。

オススメの季節はいつなのか、紅葉の見頃は?
行ったことがないんだけどルールは厳しいの?

あなたのそんな疑問に答えるべく、謎多きキャンプ場を丸裸にしていきます(笑)。

モミジの木一面のキャンプ場、ANOTHAPLACE

ANOTHAPLACEのオープンは2020年。

オーナーである書上さんご夫妻の知り合いなどを中心に、富士宮市に土日限定でプレオープンから始まりました。

モミジが元々植えられていたこの地を見て、お二人はキャンプ場オープンを決意。

「色々な土地を見て回り決め手に欠ける中で、この場所だけは他で再現できないと確信して決めました。もともとは植木屋さんの圃場でしたが、下見の段階においてかなりクリアにキャンプ場のイメージが見えました。」

驚くことにANOTHAPLACEは開拓する上で、一本も木を伐採していないそう。木を最低限に移動して今のサイトが出来上がったそうです。

「土地の持ち主さんも思い入れのある場所だったので、最初はキャンプ場のオープンに懸念を持たれていたのですが、木を伐採しないプランの具体的なイメージをお見せしたら、納得してもらえました。」

ANOTHAPLACEの名前の由来は「もう一つの(another)場所(place)」。

あえて口語体の「ANOTHA」としたのは既存社会に対するアウトサイダー気質を忘れないためだとか。

オーナー夫妻にとっては会社勤めから「抜け出すための場所」という意味と、来場されるお客さまにとっては気兼ねなく過ごせる「とっておきの場所」でありたいという意味が込められています。

夏恒例のサイトの整地。草刈りにもオーナーのこだわりが。

モミジの木にばかり目が行きがちですが、オーナーが大事にしているのは、実は草地だそう。

「丈のある草に囲まれている感じが好きで、わざと草を残したり植え込んだりしています。意図的に人間が入れない部分を作ることで自然なサイト間の区切りとしても機能していますが、それよりも心のどこかで原風景を求めているのだと思います。」

確かにきちっと区画されたサイトに対し、キャンプ場には草が不規則に生えています。それは伸び放題というわけではなく、あえて草刈機を使わず、手はかかるけれど自然な仕上がりになるよう手刈りで整えられています。

「草刈機で刈ってしまえば楽なんですけどね。仕上がりが角刈りみたいに不自然になるのが嫌で、手刈りでちまちまやっています(笑)」

オススメの季節も紅葉の季節のみならず、一年を通して表情が異なり、見える景色が変わり、どの季節に行ってもフォトジェニックなアナザ。

毎回同じサイトでテントを張って、四季の変化を楽しんでいる常連さんもいるそうです。

紅葉の秋だけではない、四季の移ろいをダイレクトに感じ取れるのもアナザの魅力かも知れませんね。

ANOTHAPLACE圧巻の紅葉景色

日本の紅葉は世界一美しいと言われています。
沢山ある樹木の中でも落葉広葉樹しか美しい紅葉は見られません。

世界的に見ても落葉広葉樹が多い日本ですが、それは氷河期に他国では死滅してしまったのに対し、日本では温かい海岸線やその地形に守られ、多種多様な落葉広葉樹が守られたからと言われています。

「紅葉推しになってしまうのも嫌なんですけど(笑)、やはりこの時期は繁忙期で平日もたくさんのキャンパーさんがいらっしゃいます。この季節は年間を通して足繁く通われたリピーターの方たちと共有したいので、年間宿泊数に基づいて上位50組程度の方に優先予約のお声掛けをしています。」

モミジの木が一面に広がるアナザの秋の景色はやはり圧巻です。

「紅葉の見頃をよく聞かれるのですが、実際にはその年の気象変動や木ごとの変化もあり、明確に言うことは難しいです。そもそも自然相手に見頃を決めつけるのにも違和感があって、一年を通じて常に見頃だと個人的には考えています。」

この時期、ANOTHAPLACEのInstagramでは毎日定点で紅葉の様子がアップされているので、そちらを参考にご自分にとってベストなタイミングで訪れるのが良いかも知れません。

モミジの落葉も楽しめるアナザ。1枚1枚違う葉の表情も楽しめる。

景色が広がる、冬の枝振り

「秋の紅葉を終えると葉っぱが全て落ち、サイトが一面モミジの絨毯になります。」

葉が落ちたモミジの枝振りは、落葉が終わる秋〜冬にしか見られない独特の侘しさがあり、他の季節とは見える景色も異なり、オーナーもお気に入りだそう。

「春から秋には見られないのですが、葉が落ちた冬の時期は視界が開けるので、駿河湾も見えますし、星空も綺麗に見えるんですよ。」

ANOTHAPLACEであまり見ることができない、貴重な雪景色

ANOTHAPLACEは富士山南面に位置しており、標高も500mほどで朝霧高原の約半分。周囲が林に囲まれているため眺望はないものの、年間を通じて風の影響が比較的少ないとのこと。積雪も滅多になく、降ってもすぐに溶けてしまうため雪中キャンプは望めませんが、冬キャンプの敷居もさほど高くはなさそうです。

「冬の気温はマイナスにもなりますけど、昨年も一番寒かったのは、年越しの時かな?−5℃くらいでした。」

キャンプ場へのルートは裾野ICから向かうルートと、新東名の新富士ICから向かうルートがありますが、東京方面からであれば、冬の時期は路面があまり凍結しない新富士からのルートが安心でオススメです。

葉の落ちた冬は空が広くなり、夕焼けがとても美しい

通が好む季節、ANOTHAPLACEの新緑

新緑のモミジの葉は、端が赤く染まる。見られるのはほんの少しの期間だそうだ

春になると葉が芽吹き始め、出始めの新緑は葉の先がピンク色になり、この瞬間は紅葉よりも期間が短く、見られた人はとてもラッキーでしょう。

「葉の黄緑色が透けていて、何とも綺麗です。この季節が一番好きというお客さまもいらっしゃいます。」

冬の間にしっかり力を蓄えた木々は気温の上昇と共に徐々に新緑に色づいていきます。

そして日差しも次第に強くなってきますが、育ってきた新緑の葉たちがサイトにうまく日陰を作ってくれます。

管理棟からテントサイトへと続く通路。素敵なキャンプが始まる予感

「中央の通路は直線ではなく、曲がりくねった小路にしています。すれ違いも狭くて譲り合わなければなりませんが、視覚的な楽しさを優先しています。」

ANOTHAPLACEは管理棟から伸びる通路に対して、その両サイドに計17のサイトが並んでいます。

サイトは規則正しく配置されてはいますが、蛇行した通路とサイト自体にうまく残された自然により、整備されたキャンプ場であることを忘れてしまいそうになります。

「車は各サイト脇に駐車するようになっていて、サイト自体には入れないようにしています。荷下ろしの面だったり、車とテントを一緒に撮りたいという声もありますが、樹木の根や草地の保護と、何より車が前を横切らないという安心感のためにサイト内への乗り入れを禁止にしています。」

筆者の私も過去にアナザでキャンプをしたことがありますが、サイト沿いすぐそばに駐車できるようになっているため、荷運びも苦にならなかったです。

「車もそうですが、『日本ではないどこか』という風情を表現したくて、むやみに人工物や標識などを置かないようにしています。せっかくの非日常感がささいなことで現実に引き戻されてしまわぬようできる限り配慮しています。」

ANOTHAPLACEで落ち着いた時間を

ANOTHAPLACEの予約の方法は通常のキャンプ場の予約と比べると分かり辛く、一手間二手間とあるため面倒に感じる人もいるかも知れませんが、あえて手続きを煩雑にしているのは、キャンプ場の概要や利用ルールをしっかりと読んでから申し込んでほしいというオーナーの意図とのこと。

「縁あってANOTHAPLACEを知り、手順・ポリシーに賛同できる方に向けこの場所は開かれており、そこを曲げてまで無理に集客したいとは考えていません。利用するキャンパーさん自身もキャンプ場の良し悪しを構成する要素なので、ここは敬遠されることを厭わずに貫くべき部分だと思っています。」

場内ルールに関しても、1サイト大人2名(+子供)の制限があり、日没から翌8時まではグループキャンプ禁止。また3歳未満のお子さんは利用できず、ボール遊び禁止や使い終わった食器の拭き取りなど、他のキャンプ場と比べるとルールが正直厳しい部分はあります。

「ワイワイ自由なキャンプがしたい場合は他にもキャンプ場はたくさんありますので、あえて当キャンプ場を選ばなくても良いと思います。
ほんとうに自分の気に入った道具を持って、外で煮炊きしてテントで寝るというただそれだけのことをする、他の誰のためでもなく自分の時間を過ごしたい方のための『もうひとつの場所』です。」

間口は狭いかもしれませんが、訪れた人が快適な時間を過ごせるANOTHAPLACE。

管理棟にオーナー夫妻が常駐している安心感やキャンパー同士の節度ある距離感も魅力の一つかもしれません。

気になった方は、ぜひ一度、この美しい森のガーデン「ANOTHAPLACE」で四季の移ろいを感じ、静かなモミジの木の下で存分にキャンプを楽しんでみてはいかがでしょうか。

ANOTHAPLACEの看板犬、ラルくん。

2019年に夫婦でキャンプ場作りを決意。手探り状態での土地探し・行政の許認可取得から始まり、サイトレイアウト、建屋設計、各種設備DIYなどをこなす。会社勤めからの脱出が最大の動機であったが、開業準備段階でコロナ禍となり一気にテレワーク化が進行、妻は退職したものの夫はキャンプ場からのリモート勤務を継続中(執筆日現在)。二足のわらじがリズム化し、サラリーマンの定期収入も捨て難く、会社の辞め時を見失い現在に至る…

※予約希望の方はまずインスタ@anothaplaceのピン止め投稿で利用ルール等を確認してください。その後DMにてコンタクトし予約案内を受けてください。
初利用の方は1サイトしか予約できません。他の誰かに予約を代行してもらうこともできません。

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